イギリス在住18年のWebライター、はし ともえです。
海外に移住する日本人が増えている昨今、現地での就労だけでなく、海外から日本の仕事をインターネットを利用してリモートワークで行うことが当たり前になりつつあります。
しかしインターネットを使って日本の仕事をするといっても、よくわからないことや戸惑ってしまうことも多いのではないでしょうか?
そこで今回は以下の項目を中心に、海外にいながらにして日本の仕事をする方法を紹介します。
- インターネットで日本の仕事を探して、始める方法
- 用意しなくてはならないもの
- 気を付けるべき点
海外に住みながら日本の仕事をしたい人は、ぜひ参考にしてみてください。
海外にいながら日本の仕事はできる?

海外在住でも、日本語を使って日本の仕事はできます。
日本人がクライアントであることで言葉に不安を覚えずに仕事ができますし、もしも別の移住先へ転居したり帰国することになっても継続できるので安心です。
最近では、子どもの留学に親が同伴したりパートナーの海外赴任に帯同したりなど、誰かの付き添いで海外に移住した人がリモートワークを始める傾向が多くみられます。
インターネットを活用すると海外在住でも日本の仕事ができる
リモートワークといっても、どのような方法で仕事を始めればよいのかわかりませんよね。
おすすめは、インターネットを活用して日本の仕事を始める方法です。
これなら誰かの付き添いで海外移住する場合でも、手軽で迅速に仕事へ着手できます。
バイヤーのような買い付け業も昔は人気がありましたが、在庫を抱える心配があるのと、その在庫を抱えたまま別の国に移住するのが困難なことから、インターネットを利用して仕事をする人が増えてきました。
しかし、海外在住ですとインターネット環境や時差・納税などの問題にも注意する必要があります。
まずは環境を整えたり現地で働くときのルールについて確認したりして、仕事の準備をしましょう。
フルリモートの仕事であれば、海外移住前からでもインターネットで求人や案件を探せるので希望案件の検索から始めるのがおすすめです。
海外在住をいかせる仕事がある
海外在住であることが強みになる日本の仕事もあります。
たとえば、以下のような仕事です。
- 海外暮らしの情報を発信する記事やブログ
- 現地を旅行するためのガイドブック作成 など
現地の写真を掲載することもできますし、ローカルニュースなどから最新の情報も得られます。
海外在住だからこそできる仕事に着目すれば、日本でインターネットの仕事をするよりも高い単価の仕事をねらえるでしょう。
海外在住で日本の仕事をする方法

海外在住で日本の仕事をする一番おすすめの方法は、パソコンやスマートフォンを使って日本企業の募集を探し、インターネットを活用して仕事を請け負うことです。
言葉に不安があったり、子どもの世話をしながら仕事をする場合でも、フルリモートで在宅ワークなら安心してできます。
とはいえ、何から手をつけていいのか迷われるのではないでしょうか?
そこで、海外から日本企業の仕事を探す方法、注意点、募集している会社やサービスをまとめてみました。
まずはオンライン環境を整える
海外のインターネット環境は、先進国でも不安定であることが多いため注意が必要です。
想定していたよりもインターネットの接続費が高額だったり、停電が頻繁に起きるなど、地域によりさまざまなトラブルに見舞われることが予想されます。
すでに海外に移住されている場合は、十分な環境を整えてから仕事を探しましょう。
これから海外に移住するのであれば、ネット速度や信頼できるネット環境かどうかについて十分調べて、準備をしておく必要があります。
万が一のために、以下のものを用意しておくとよいでしょう。
- 予備のデバイス
- 充電器
- モバイルバッテリー
ネット検索で海外在住者向けの求人を探す
海外在住者向けの求人を探すには、ネットで複数のサービスを利用するのがベストです。
効率的に自分に合った案件を見つけるために、一社にこだわるのではなく複数の会社に登録をして案件を獲得しましょう。
また、「フルリモート」「海外在住」「完全在宅」といったキーワードで検索しても、海外在住者は対象外になっている仕事も多く掲載されています。
募集条件や採用条件をよく読んで、わからない場合は問い合わせをして確認すると安心です。
日本のクラウドソーシングを活用する
クラウドソーシングサービスとは、仕事を依頼したい人と受注したい人をつなぐサービスのことです。
海外在住で日本の仕事を探すには、日本のクラウドソーシングサービスを活用することをおすすめします。
クラウドソーシングサービスはオンラインで完結する案件が多く、仕事の量も自分のスケジュールに合わせやすいため、気軽に始められる在宅ワークとして人気です。
案件も、未経験者でもできる仕事から本業として稼げる仕事まであります。種類も豊富で、自分の興味のある仕事や強みをいかせる仕事を見つけやすいでしょう。
日本のおもなクラウドソーシングサービス4社は、以下のとおりです。
- クラウドワークス
- クラウドワークステック
- クラウディア
- ココナラ
海外在住であればこちらの4社をおすすめします。このほかにも日本のクラウドソーシングサービスは数多く存在し、仕事の内容も多岐にわたります。
SNSで日本の仕事を探す
海外在住の経験をいかしてフルリモートで仕事を探すなら、ブログやSNSを使って仕事を探すこともできます。
ブログやSNSにプロフィールや海外在住での経験を書いて、仕事が請け負えることを宣伝・アピールしてオファーを待つのです。
クラウドソーシングサービスで取られる手数料が発生しないことと、案件獲得のために動かなくてすむことがメリットではありますが、いつ仕事が入るのかわからないためスケジュールが組みづらいデメリットは避けられません。
それでも、継続して契約が取れれば安定した収入を得られます。
リモートワークで海外でも働ける日本の仕事3選

リモートワークで海外でも働ける日本の仕事はいろいろありますが、なかでも人気が高く比較的始めやすいものを3つ紹介いたします。
Webライター
Webライターは、おもにクライアントからの依頼を受けてWebサイト上に文章を書く仕事です。
案件によってライティングの内容はさまざまでYouTubeの文字起こしからネット広告、企業のコラム記事や個人ブログまで多種多様。
あつかうジャンルも以下の通り幅広くあります。
- 美容
- 健康
- 暮らし
- 習い事
- 金融 など
はじめのうちは自分の強みや、今までの海外在住の経験を生かせるジャンルから取りかかってみましょう。
Webライターはオンライン上で業務が完結するので、海外在住でも問題ありません。
翻訳
海外在住が長くなってくると海外生活で培った語学力を生かして、翻訳の仕事をする人が多くいます。
翻訳の仕事もオンラインで完結できるものが多いので、海外から受注可能です。
翻訳は専門性の高い分野のほうが単価も高い傾向があるので、医療・金融・法律・ITなど、専門分野で働いてきた経験をおもちの方は挑戦してみる価値は大いにあるでしょう。
思いがけない高額な案件に出会えるかもしれません。
ブログでアフィリエイト
海外生活を発信し、アフィリエイトで収益を得る方法もあなどれません。
アフィリエイトとは「成功報酬型広告」のことです。
Webサイトやブログ、SNSなどをもつ運営者が、自分のサイトに企業の広告を掲載し、サイト訪問者がその広告から商品を購入したりサービスを利用すると、運営者に報酬が発生する仕組みになっています。
オンライン上で自分の海外生活や海外事情を発信し収入を得られるため、海外移住者にとっては始めやすい仕事のひとつです。
海外在住で働くための注意点やアドバイス

ここからは、海外で働くための注意点やアドバイスをご紹介します。
居住する国や個人の状況で対処の方法が変わるので大まかに、必ず注意しなければならない点をまとめました。
日本の銀行口座を用意しておく
日本のクラウドソーシングサービスを活用する場合、日本の銀行口座が必要になる場合が多々あります。
そのため移住前に海外移住する旨を銀行に説明し、日本の銀行口座を用意しておくと安心です。
銀行は、1年以上国外に居住する場合は口座の解約を推奨しています。しかし、海外転居後も日本の口座を使い続けたい場合は以下の2つの方法があります。
- 各銀行の非居住者向けのサービスを利用する
銀行によっては非居住者でも口座を使い続けられるよう、特別なサービスを提供しているところがあります - 代理人を立てる
ほとんどの銀行では口座の名義人とは別に、家族・親族などを代理人として立てることが可能です。事前に代理人届と委任状を提出すれば、登録された代理人が銀行のサービスを使えるようになります。
海外と日本の時差に注意して仕事をする
海外在住者はフルリモートで働けますが、時差には注意が必要です。
クラウドソーシングサービスでいざ納品となったとき、日本時間ではとっくに納品の期限が過ぎていた、などということがないように気を付けなければなりません。
居住する国によって日本との時差は変わりますし、夏季・冬季で日本との時差が変わる国もあります。
納期には余裕をもち、やり直す可能性も考慮に入れてスケジュール管理をしなければなりません。
メールやチャットの対応が必要な場合もありますので、対応をスムーズにするため常日頃から日本時間を気にする心遣いをもちましょう。
日本の仕事をリモートワークするなら就労ビザはいらない
海外で仕事をするにはそれぞれの国の就労ビザが必要です。
しかし、リモートワークで日本の仕事をするのであれば就労ビザは必要ありません。
そもそも就労ビザは、自国の雇用を守るため設けられたもので、国ごとにさまざまな種類があり、取得にはそれぞれ条件があります。
日本の仕事で収入が日本国内で発生するのであれば、その国の雇用を奪うことにはなりません。ですから日本のクラウドソーシングサービスに登録して仕事をする場合は、就労ビザは不要ということになります。
その点でも日本のクラウドソーシングサービスで仕事をするのはお手軽で、海外在住者にもおすすめしやすいのです。
基本的に日本の非居住者は居住地へ納税
海外居住で日本の仕事をする場合でも、納税の義務はあります。
日本の所得税法では、居住している国に支払うのが原則です。
しかし海外居住となり、非居住者になった場合でも日本国内で発生した所得に対しては日本の所得税がかかります。
なお、海外でかかる所得税については各国で制度が異なります。国によっては弁護士が無料相談などを実施しているところもあるので、現地のプロに問い合わせるなどして制度を確認しておくとよいでしょう。
また、海外に住む非居住者に日本の「国内源泉所得」がある場合、日本で確定申告する必要があります。その際は、日本のe-Taxの対象外となるため、帰国して確定申告をするか、日本で指定している納税管理人に確定申告を代行してもらいましょう。
海外在住でも完全在宅ワークで日本の仕事はできる

海外在住でもフルリモートワークの普及によって日本の仕事はできます。
言語の心配をせず日本の仕事をすることで、将来の不安を払拭し豊かな生き方の選択肢も増えていきます。
まずは、リモートワークの王道、Webライターから気軽に始めてみてはいかがでしょうか?
海外在住を、今までとは違った視点で楽しめるようになることでしょう。
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